バガン1日目後半 バイクに引きずられ物乞いにキレられ仏塔の頂上で号泣した話
こんにちは。おまつです。このみそっかす一人旅2週間が、もうすぐで丸一年前の出来事になります(笑)
記憶が薄れつつあるので早く書き上げねば。今回は4日間のミャンマー編です。ミャンマーは急遽ラオスから行き先を変えて選んだので詳しい情報を調べる時間がなかったのですが、こんなに刺激的で面白い国だとは思いませんでした。もっと滞在したかった。
と言うことで目次です。
一人旅に疲れてきてる頃です。
何もしたくない
この頃から段々1人旅に疲れてきていた。誰かと話がしたい。寂しい。
でも英語はできないし、話したくない。
何もかも面倒くさい。
何がしたいのか、もう決めるのも面倒くさい。
それに外は42度の殺人的暑さ。
出るのも嫌。
また物乞いに出くわすかもしれない。ああ面倒くさい。
でも、折角ここまで来たしホテルにいても、やることないし。
半ば強引に午後からまた外に出る事にした。
2回目のバイクは午前の試運転から少し慣れてきた。
とにかく周りはパゴダパゴダパゴダ!
時々、日本語で話しかけてくる輩を無視する。
誰が親切なのか、騙そうとしてくるのか、完全に疑心暗鬼となっていた。
そんな自分も嫌だった。
ぬるいシェイク
ずっと進んでいき、途中であまりにも喉が渇いたので休憩。
オールドバガンに入った所の村のカフェ。
家族経営で、そんなにスタッフはいらないだろうって位子どものウェイター?がいた。
コーヒーアイスクリームシェイクを注文。日本円で300円。結構いい値段・・。
シェイク、ぬっる!!
アイスクリームシェイク、思ったのとだいぶ違った。全然冷えてない。
コーラとかにすれば良かった・・。
まあお客も誰もいなかったし、一人でのんびりできたからいっか…。
トイレを出た後ガタ!って音がしたのでまたねずみかと怯えてたら
リスだった!!ちょっとテンション上がった。
夕日を拝む為、サンセットが見られる所で有名なシュエサンダーパゴダを目指し再出発。方向音痴な私は地図を持っていても道に迷う。
ここまで来られて・・・
シュエサンダーパゴダに行く前に、アーナンダ寺院に寄った。
巨大なお釈迦様を前にして私は正座をした。
ちょっと心を落ち着かせよう。
「ここまで来させていただきありがとうございます」
心の中でお釈迦様との対話を試みる。
そう呟くと、涙が自然とこぼれてきた。
私ここまで1人で頑張ったなぁと、ちょっと感慨にふけってしまった。
お釈迦様の前では不思議と心が落ち着いた。
あまりの暑さにバテてしまったのか、欧米人の女性が寝ていた。
またバイクに引きずられる
またやってしまった。
バイクから降りようと思った時に、またアクセルを握ってしまい(アホか)
バイクに思いっきし引っ張られ道路のど真ん中で派手に転倒してしまった。
めっちゃ痛い。
車に乗っていた女性が降りて来て「大丈夫?」と手を貸してくれた。
もう情けなくて恥ずかしくてたまらなかった。
女性が「これ(バイク)は本当に危ないから、気を付けてね、降りる時は
ロックをかけるのよ」と親切に言ってくれたのだけど、
恥ずかしさとショックで小さい声で「イエス、ソーリー、サンキュ」とだけ言った。
転倒した瞬間のショックと、いい歳して何をやってるんだという情けなさ、
ミャンマーはわたしみたいに旅慣れしてない1人旅にはハードルが高い事とか、何で1人旅なんかしてるのか、とか、今までのうまくいかない事が一気にフラッシュバックして泣けてきた。
泣きながらとにかくシュエサンダーパゴダを目指してバイクを走らせた。
色々と感情と思考が崩壊していた気がする。
到着してから、絵葉書売りの少年に捕まった。私はその時も号泣しており、
無視していたが奴はそんな事はおかまいなしに絵葉書を売りつけてきた上、怪しい人気のない場所に連れて行こうとしてきた。
シュエサンダーパゴダの周りにはたくさんの子供たちが物売りをしている。
おっぱらう気力もなかったので無視してパゴダに登った。
号泣しながら夕日を拝む
頂上付近には既に観光客が集まっていた。
雄大な景色、風、ほかの人達は写真を撮ったり、感想を言い合ったりして楽しんでいる。
カップルが風になびかれながら、抱き合って景色を見渡している姿を見て、虚しさを感じずにはいられなかった。
実際、こんな所まで来て素晴らしい景色を眺めているのに、全然感動しない。
何故だろう。わからない。思ったより感動できない。せっかくのミャンマーに感動できない自分にガッカリした。やっぱり旅の疲れなんだろうか。
まあそれでもせっかく来たし、カメラに景色を収めたり、全身タトゥーの面白そうな人がいたので話しかけて写真を撮らせてもらったりした。
でも気分は晴れない。
しばらくしていると、日本語なまりの英語が聞こえてきた。
日本人のおじさんがいる。5日間ほど日本人と接してなかっただけで、日本語が懐かしく思える。
そのおじさんは陽気で欧米人とかいろんな人に話しかけていた。
「日本人ですか」
おじさんに話しかけてみた。
おじさんは同じ関西の人で、公務員を定年退職し、1人旅で東南アジアを回っているらしい。私は久しぶりに関西弁が通じる人と話をできた安心感から緊張が解け、おじさんの前で泣いてしまった。
ミャンマー来て1日目で何回泣いてるんだ。
おじさんは勿論びっくりしてた(笑)後で聞いたら私が失恋して旅にきたと思ったらしい。
「自分、女の子でミャンマー1人で来るって変わってんなあ。でもここで泣いた事も一生の思い出なるで~」みたいな事を言われてまた泣けてきた。
確かに振り返った時に、この2週間の旅でミャンマーが一番濃い旅になった。
日本で働いて食べてテレビ見て寝て終わった1日が、ミャンマーに来て、濃密度が全然違う。
夕日は雲がかかっていてきれいに見られなかったけど、散々泣いたからか、少し気分がすっきりしていた。
右のお城みたいな建物が先ほどのアーナンダー寺院。
遺跡をバックにめっちゃ絵になるドイツ人女性。
美人!手足長っ!
ドイツ人女性の撮影会となった。
ぶっちゃけ自分の写真より絵になる人を撮った方がいい。
スタイル悪い、チェンマイで買ったダサナップサック、首に手ぬぐい巻いたキノコ頭のアジア人・・。同じような恰好してても、こっちは寝間着にしか見えない。
先天的なものが違いすぎる、、
これは、モテないな・・。
帰りは、偶然おじさんと宿が同じだった為、おじさんと一緒に宿まで帰り、夕食もシェアさせてもらった。
ごはんがシェアできるって幸せだなあと思った。
そういえば、転倒した部分は大きな痣になっていたけど、骨折も打撲も腫れもなかった。轢かれることもなかった。日本では運が悪いとばかり思ってたけど、本当はそんなコトないんじゃないか。やっぱりここまで無事にこれたのは、何かが守ってくれてるのかなと思えた。スピリチュアルちっくだけど、素直に。
本当に色々と疲れた。濃い1日となった。