イケメンと密室
私は三月から新しい職場で働く。
以前派遣で働いてた時は営業担当が安達祐実似のチャンねえだったが、
今回はイケメンである。芸能人には例えられないが爽やかサラリーマンイケメンだ。
若い。多分私より若いかも。
以前の顔合わせで初めて会ったとき、
結構受けてる人いらっしゃるんですか?と質問したら、
「大丈夫です、僕がなんとかおまつさん受かる様もっていきますので」と言われたあの頼もしさ…
抱かれてもいいと思った。いや、上から目線だわ。むしろ抱いてくれよ!頼む!(アラサー必死。怖い)
イケメン様のお陰で私はその職場をゲットする事ができた。
今日は本契約のため、派遣会社まで向かった。
ここの派遣会社の面談室はものすごく密室度が高い。
滅多にないイケメンとの至近距離に固くなる私…
石みたいに固くなる私を見兼ねてか
「そんなに緊張しないでください、わからない事はなんなりと聞いてくださいね。」(えっとまずは彼女いるんですか?)
と、緊張をほぐしてくれた。
この時7pm イン密室。←密室強調。
イケメンはすみません、腹減っちゃって、と言いながらぐーぐー腹の音を鳴らしていた。
お腹、すく…よね…
これがイケメンでなかったら醜い音だすんじゃねー、豚野郎!この蕁麻でおい払ってやる!と言いたいとこだが、イケメンは腹の音さえ愛おしい。顔が整ってるって、本当にあらゆる面で人生のシード権を得ている。悔しい、でも、許しちゃう。
最後に、今日はこのまま帰るんですか?と聞かれた。(え、誘ってる?え、腹減ったし呑みたいって?しょーがないなぁ、明日早いから一杯だけですからね!)
はい、帰りますとだけ答えて石は事務所をあとにした。
ちなみに私は美容師の「このあと用事あります?」にも過剰に意識と妄想が働くが、一度もイケメン美容師との宴は実現した事がない。
余談だが、ヤリマンの知人は美容師を持ち帰ったが、携帯にガンダム○本と登録されていた。(知人はガンダム好き)
一度でいいから人生のシード権を得てみたい。